神乃珈琲について教えてください。
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神乃珈琲は、私たちがドトールコーヒーショップ、エクセルシオール カフェなどさまざまな業態を手がける中で培った技術や経験を集大成した最上級業態です。コーヒーへの徹底的なこだわりはもちろんですが、フードメニュー、室内空間、接客など、すべてに最高を目指しました。コンセプトは「日本人による日本人のための珈琲を追求する」。日本人のお客様が飲んで本当においしいと感じていただけるコーヒーをお出しするとともに、日本で発展してきたコーヒー文化を広く世界に発信していきたいと考えております。
京都店についてお聞かせください。
神乃珈琲は2016年、Factory&Labo(学芸大学店)、2017年に銀座店を出店し、2018年5月23日に京都店をオープンしました。京都を選んだのは、歴史と伝統があり、国内外から多くの人々が集まる街であることから、最上級業態にふさわしい場所だと考えたからです。国内外からの観光客の方々に数多くご来店いただいていますが、地元のお客様も確実に増えつつあります。店内は“和”を感じさせる木を活用したインテリアで、ゆったりくつろいでいただける空間を目指しました。座り心地のいい椅子や店内各所に配された組子細工、照明、スタッフのユニフォームなど、細部にも徹底的にこだわっています。ロゴやコーヒーギフトのパッケージデザインは著名な美術家である福田美蘭先生にお願いしました。
コーヒーについてのこだわりを教えてください。
コーヒー豆は、ドトールコーヒー常務取締役 新規事業統括本部長である菅野 眞博が海外に出向き、自らの目で厳選したスペシャルティコーヒーを直接買い付けて使用しています。生豆の段階で複数の種類の豆をミックスしてから焙煎する「プレミックス」を行うことで奥深い味わいと全体のハーモニーが生まれます。また、熱風式ではなく、直火式の焙煎を採用することで、素晴らしい香りを引き出すことができます。抽出にはサイフォンを用いることで、ハンドドリップでは出せない味のふくらみ、深み、香ばしさを実現しています。
神乃珈琲のブレンドは2種類。ゲイシャ種をブレンドし薔薇のような濃厚な香りの「陽煎 HI-IRI」とコーヒーの原点とされるティピカ種をブレンドした繊細な味わいの「月煎 TSUKI-IRI」です。極めて質の高い豆のブレンドによって、甘み、酸味、苦みなどのバランスが絶妙な至高の一杯が実現できたと自負しています。コーヒーシュガーには研究を重ねた結果、和三盆糖を採用しました。上品な甘さを持つ和三盆糖は当店のコーヒーの味わいをいっそう引き立ててくれます。
フードメニューはいかがですか?
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“和”の食材にこだわったメニューを提供しています。那須御養卵とパンチェッタのカルボナーラやからすみと北海道噴火湾産たらこの和風ソースなどのパスタがご好評をいただいています。サンドイッチも神乃珈琲専用のパンを用意し、店内で丁寧に仕上げています。スイーツでは那須御養卵の和三盆プリンが、上品な甘さと濃厚な味わいで人気を集めています。京都店では午前8時の開店から提供するモーニングメニュー、平日限定のランチセットやケーキセットも好評です。
BONMAC光サイフォンテーブル フラット HSTF-1051を採用した理由を教えてください。
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先ほどもお話したように、味の深みや香ばしさを表現したいという点から抽出はサイフォンと決めていました。このマシンは熱源テーブルがフラットなため、コーヒーカウンターに段差ができず、スマートに設置して使えるのが魅力でした。コーヒーカウンターはお客様からも見える場所にあるため、店内インテリアをトータルで考えたとき大きなメリットになります。また、熱量や抽出時間等のプログラミングが容易に行えるという操作性の高さもポイントでした。
HSTF-1051を実際に使ってみた感想はいかがですか?
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ボタン一つで熱量や抽出時間の設定ができるので、誰が淹れても比較的味にブレのない、高い品質のコーヒーを安定して提供できることが最大のメリットです。また、ハロゲンヒーターの美しい光による演出効果も見逃せません。写真を撮られるお客様も多く、「きれい」「素敵」といった感想もたくさん頂いております。 あとは、熱源テーブルがフラットなため、クリーニングなど手入れがラクなところもいいですね。コーヒーの味と香り、操作性、演出効果など、私たちの最上級業態にふさわしいマシンだと感じています。
開業を目指している方へアドバイスをお願いします。
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神乃珈琲をつくり上げていく過程で感じたのは、コンセプトを細部にまでこだわって着実に実現していくことの大事さです。コーヒーやフードはもちろんですが、店内空間、接客などお店づくりのすべてについて、トータルに質を高めていく。お客様の期待や想像を超えていく。そうした努力が大切ではないでしょうか。
今後のお店の目標を教えてください。
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人は感動すると誰か別の人に伝えたくなります。今はSNS時代ですので、そうした評判は以前よりずっと簡単に幅広く伝わります。当店に来られたお客様の評判が広がり、多くの方々に「とっておきのお店」と言われるようになりたいですね。そのためにも、コーヒー、フード、接客、ギフトなどすべての質をさらに高めていきたい。同時に日本のコーヒー文化をこの店から世界に広めて行ければと考えています。